トリミングサロン開業に必要な契約アンペア数は?エアコン2台なら1人サロンでも40Aが無難

これからトリミングサロンを開業するにあたり、「電気の契約アンペア数はどのくらいにすればいいのか」と不安に感じている方は少なくありません。

アンペア数が足りないと、ドライヤーやエアコンを同時に使ったときにブレーカーが落ちてしまい、施術が中断してしまいます。かといって、必要以上に大きな契約にすると、毎月の基本料金が無駄に高くなってしまいます。

適正なアンペア数は、エアコンの台数やドライヤーの同時使用台数によって変わります。

結論から言うと、エアコン1台・ドライヤー1台で営業する小規模な1人サロンなら、最低30Aがひとつの目安です。

ただし、トリミング室と受付でエアコンを2台使う場合は、1人サロンでも30Aではギリギリになる可能性があります。そのため、開業時に迷うなら40Aを選んでおく方が無難です。

2人以上で営業するサロンなら、最低40Aを目安に考えましょう。さらに、エアコン2台・ドライヤー2台以上を同時に使う場合は、40Aでも余裕が少ないことがあるため、50A以上も含めて電気工事業者や電力会社に相談するのがおすすめです。

この記事では、現役のトリミングサロン経営者として、開業時に必要な契約アンペア数の目安を、具体的な電化製品の消費電力とあわせて解説します。


目次

アンペア数は「一番電力を使うとき」を想定してゆとりを持つ

まず大前提として、契約アンペア数は「お店で電気を一番多く使うとき」を想定して、ゆとりを持って契約するのがおすすめです。

アンペア数が低いほど基本料金は安くなりますが、ギリギリの契約にしてしまうと、ドライヤーやエアコンを同時に使ったときにブレーカーが落ちやすくなります。

施術中にブレーカーが落ちると、わんちゃんを濡れたまま待たせることになり、お客様にも迷惑がかかります。

特にシャンプー後やブロー中に電気が止まると、作業が中断するだけでなく、犬の体温管理にも気を使うことになります。

電気の使用量は、ワット(W)で表されます。契約アンペア数の目安は、おおまかに次のように考えられます。

  • 10A=約1,000W
  • 20A=約2,000W
  • 30A=約3,000W
  • 40A=約4,000W
  • 50A=約5,000W

これは、一般的な100V契約の場合の目安です。

つまり、お店で同時に使う電化製品の合計ワット数が、契約アンペア数の上限を超えないようにする必要があります。

たとえば、1,500Wのドライヤーを1台使うと、それだけで約15Aを使います。そこにエアコン、照明、冷蔵庫、電子レンジなどが加わるため、見た目以上に電気を使っていることがあります。

ただし、WとAの関係はあくまで目安です。実際の電流値は、機器の仕様や力率、電圧、配線状況によって変わる場合があります。

正確な判断は、必ず機器の定格表示を確認し、電気工事業者や電力会社に相談してください。


アンペアではなくkVA表示の地域もある

ひとつ注意点として、電力会社によって契約の表示単位が違います。

東京電力などはA、つまりアンペア表示ですが、関西電力などはkVA表示の契約になっています。

100V換算では、10A=約1kVA、30A=約3kVAというように考えると、おおよその目安になります。

たとえば、30A相当なら約3kVA、40A相当なら約4kVA、50A相当なら約5kVAというイメージです。

ただし、kVA契約では、契約メニューや設備容量の考え方が地域・電力会社によって異なります。

そのため、関西などkVA表示の地域で開業する場合は、「何kVAで契約すればよいか」を電力会社や電気工事業者に確認しておきましょう。


トリミングサロンで電力を多く使う電化製品

適正なアンペア数を考えるには、まずお店で使う電化製品が、それぞれどのくらいの電力を消費するかを把握する必要があります。

トリミングサロンで特に電力を多く使うものは、次のような機器です。

  • ドライヤー
  • ブロワー
  • エアコン
  • 電子レンジ
  • 洗濯機
  • 乾燥機
  • 冷蔵庫
  • 照明
  • パソコン
  • バリカン
  • 給湯器まわりの機器

この中でも特に注意したいのが、ドライヤー・ブロワー・エアコン・電子レンジです。


ドライヤー・ブロワー

トリミングサロンで使うドライヤー類には、ハンドドライヤー、大型ドライヤー、アーム式ドライヤー、スタンドドライヤー、ホースドライヤー、ブロワーなどがあります。

これらの消費電力は、どのタイプもおおよそ1,200W〜1,500Wほどです。

意外に思われるかもしれませんが、ハンドドライヤーでも大型ドライヤーでもブロワーでも、消費電力の差はそれほど大きくありません。

もちろん機種によって違いはありますが、「大きいドライヤーだから極端に電気を使う」「小さいハンドドライヤーだからあまり電気を使わない」とは限らないので注意しましょう。

トリミングサロンでは、このドライヤー類を複数台同時に使うことがあります。

1人サロンであれば同時使用は1台で済むことが多いですが、2人以上で営業するサロンでは、ドライヤーを2台、場合によっては3台同時に使う場面もあります。

ここが、トリミングサロンの電力計算で大きなポイントになります。


ドライヤー1台は何アンペア?1,200Wなら約12A、1,500Wなら約15A

ドライヤー1台のアンペア数は、100Vで使う場合、消費電力を100で割るとおおよその目安が出せます。

たとえば、次のように考えます。

  • 1,200Wのドライヤー:約12A
  • 1,500Wのドライヤー:約15A

つまり、1,500Wクラスのドライヤーは、それ1台で一般的なコンセントの上限に近い電力を使います。

2台同時に使う場合は、1,200Wのドライヤー2台で約24A、1,500Wのドライヤー2台で約30Aが目安です。

ここにエアコンや照明、冷蔵庫などの電力が加わるため、ドライヤーを複数台使うサロンでは、30Aでは足りない可能性が高くなります。

2人以上で営業する場合に40A以上を目安にした方がよい理由は、このドライヤーの同時使用があるためです。


エアコン

エアコンは、トリミングサロンで電力負荷が大きくなりやすい設備のひとつです。

トリミング室と受付、待合スペースなどを分ける場合、エアコンを2台設置することもあります。その場合は、台数に応じてアンペア数を上げる必要が出てきます。

特に注意したいのが、トリミングサロンはドライヤーを使うことで室内の温度が上がりやすいという点です。

一般的な部屋と違い、トリミング室ではドライヤーやブロワーを長時間使います。犬の体を乾かすために温風を出し続けるため、夏場は室内に熱がこもりやすくなります。

そのため、部屋の対応畳数ぴったりのエアコンではなく、1つか2つ上の畳数に対応したエアコンを選んだ方が安心です。

私自身、開業時にこのエアコン選びで失敗し、後から1つ上の畳数のエアコンに切り替えた経験があります。最初に設置したエアコンでは、夏場のブロー中に効きが足りず、室内が暑くなってしまいました。

トリミングサロンでは、人間だけでなく犬も室内にいます。特に夏場は、犬の体調管理のためにも室温管理はとても重要です。

エアコンは「少し余裕があるくらい」で選ぶことをおすすめします。

また、トリミング室と受付でエアコンを2台設置する場合は、1人サロンでも30Aではギリギリになることがあります。

ドライヤー1台で約12〜15A、エアコン2台で約10A以上、さらに照明・冷蔵庫・パソコン・レジ・バリカンなどが加わるためです。

特に夏場は、エアコンの立ち上がりやドライヤー使用時の負荷が重なります。そこに電子レンジや洗濯機などを使うと、30Aではブレーカーが落ちる可能性があります。

そのため、1人サロンでもエアコンを2台使う予定があるなら、40Aを選んでおく方が無難です。

なお、エアコンは冷房より暖房の方が消費電力が高くなることがあります。ただ、トリミングサロンはドライヤーで室温が上がりやすいため、冬でも暖房をフルパワーで使い続ける場面はそれほど多くないかもしれません。

とはいえ、寒冷地や断熱性の低い物件では暖房負荷も大きくなるため、地域や物件の条件に応じて確認しておきましょう。


電子レンジ

意外と見落としがちなのが電子レンジです。

スタッフの休憩用に電子レンジを置いているトリミングサロンも多いと思いますが、電子レンジは消費電力が比較的高い電化製品です。

「500Wの電子レンジ」と表示されていると、消費電力が500Wだと思ってしまう方もいるかもしれません。

しかし、この500Wという表示は、食品を温める力を示す「出力」であって、実際に使う電力である「消費電力」とは異なります。

実際の消費電力は、500W出力の電子レンジでも1,000W〜1,300Wほどになることがあります。

そのため、サロンで使う電子レンジは、あまりワット数の高いものを選ばず、500W程度の控えめなものにしておくのがおすすめです。

エアコンやドライヤーを複数同時に稼働させている状態で電子レンジを使うと、ブレーカーが落ちてしまうこともあります。

特に昼休憩の時間帯に、トリミング作業と電子レンジの使用が重なる場合は注意が必要です。


洗濯機・乾燥機

トリミングサロンでは、タオルを大量に使うため、洗濯機を置くサロンも多いと思います。

洗濯機だけであれば、ドライヤーほど大きな電力を使わないケースもありますが、乾燥機を使う場合は注意が必要です。

特に電気式の乾燥機は消費電力が大きくなりやすく、ドライヤーやエアコンと同時に使うと、ブレーカーが落ちる原因になることがあります。

タオル乾燥を店内で行う予定がある場合は、洗濯機・乾燥機の消費電力も含めてアンペア数を考えましょう。

ただし、ガス乾燥機を使う場合でも、電気をまったく使わないわけではありません。設置予定の機器の仕様を確認し、必要に応じて電気工事業者に相談しておくと安心です。


その他の電化製品

トリミングサロンでは、ほかにもさまざまな電化製品を使います。

たとえば、次のようなものです。

  • 有線バリカン
  • 充電式バリカンの充電器
  • 冷蔵庫
  • パソコン
  • プリンター
  • レジ
  • 照明
  • 防犯カメラ
  • 空気清浄機
  • 給湯器まわりの機器

これらは、ドライヤーやエアコンほど大きな電力を使うわけではありません。

ただし、塵も積もれば山となります。小さな電力でも、複数の機器を同時に使えば、合計では無視できない量になります。

だからこそ、契約アンペア数はギリギリではなく、少しゆとりを持って考えることが大切です。


契約アンペアだけでなく、コンセント回路も確認する

トリミングサロンの電気で注意したいのは、契約アンペア数だけではありません。

契約アンペア数が足りていても、同じコンセントや同じ分岐回路に電力の大きい機器を集中させると、その回路のブレーカーだけが落ちることがあります。

一般的なコンセントは15A、100V換算で1,500Wまでが目安です。

トリミング用ドライヤーやブロワーは、1台で1,200W〜1,500W程度使います。つまり、1台使うだけで、一般的なコンセントの上限に近い電力を使うということです。

そのため、同じコンセントや同じ延長コードで、ドライヤーを複数台使うのは避けましょう。

たとえば、40A契約にしていたとしても、同じコンセントに1,500Wのドライヤーを2台つなげば、そのコンセントや回路には大きな負荷がかかります。

サロン全体の契約アンペア数には余裕があっても、特定の回路だけブレーカーが落ちる可能性があります。

ドライヤーを複数台使う予定がある場合は、内装工事の段階で電気工事業者に相談し、コンセントの位置だけでなく、回路も分けてもらうことが大切です。

たとえば、トリミングテーブルごとに別回路のコンセントを用意しておくと、複数人で作業するときに安心です。

また、延長コードやタコ足配線の使い方にも注意が必要です。

消費電力の大きいドライヤーや電子レンジは、できるだけ壁のコンセントから直接使用する方が安全です。

開業前の内装工事では、見た目のレイアウトだけでなく、「どこでドライヤーを使うか」「何台同時に使うか」「電子レンジやエアコンと重ならないか」まで考えて、電気工事の計画を立てましょう。


人数別の契約アンペア数の目安

ここまでの内容を踏まえて、サロンの規模別に契約アンペア数の目安を紹介します。

繰り返しになりますが、これはあくまで目安です。

お店の広さ、エアコンの台数、ドライヤーの同時使用台数、電子レンジの有無、洗濯機・乾燥機の使用、コンセント回路の分け方によって必要なアンペア数は変わります。

必ず内装会社・電気工事業者・電力会社に相談しながら決めてください。


1人サロンの場合:エアコン1台なら30A、エアコン2台なら40Aが無難

1人で営業するサロンで、エアコン1台・ドライヤー1台しか使わないのであれば、30Aでも足りることが多いです。

たとえば、次のような構成です。

  • エアコン1台
  • ドライヤー1台
  • 照明
  • 冷蔵庫
  • パソコン
  • バリカン
  • レジ
  • 必要な小型家電

このような小規模な1人サロンであれば、30Aをひとつの目安にしてよいでしょう。

ただし、トリミング室と受付でエアコンを2台設置する場合は、30Aではギリギリになる可能性があります。

ドライヤー1台で約12〜15A、エアコン2台で約10A以上、そこに照明・冷蔵庫・パソコン・レジ・バリカンなどの電力が加わるためです。

さらに、電子レンジを使うタイミングが重なる場合、洗濯機や給湯器まわりの機器も同時に動く場合は、30Aを超える可能性があります。

特に夏場は、ドライヤーの熱でトリミング室の温度が上がりやすく、エアコンの負荷も高くなります。エアコンの立ち上がりや電子レンジの使用が重なると、30Aではブレーカーが落ちる可能性があります。

そのため、1人サロンでもエアコンを2台使う予定があるなら、40Aを選んでおく方が無難です。

また、将来的にスタッフを増やす予定があるなら、最初から40A以上を検討してもよいと思います。

内装工事後にアンペア数を上げるより、開業前に余裕を持たせておいた方が、結果的にスムーズです。


2人以上のサロンの場合:最低40A。エアコン2台・ドライヤー複数台なら50A以上も検討

2人以上で営業するサロンなら、最低40Aを目安に考えるとよいでしょう。

理由は、ドライヤーを複数台同時に使う可能性が高いからです。

1,200Wのドライヤーを2台使うと、それだけで約24Aです。1,500Wのドライヤーを2台使うと、約30Aになります。

そこにエアコン、照明、冷蔵庫、パソコン、レジ、バリカン、電子レンジなどが加わるため、30Aでは足りない場面が出てきます。

私のサロンは40A契約ですが、20畳対応の家庭用エアコン1台とドライヤー3台を同時に稼働させても、ブレーカーが落ちたことはありません。

実際に複数人で営業していても、40Aあればこのくらいの使い方には対応できています。

ただし、これはあくまで私のサロンの使用環境での話です。

エアコンが2台ある場合や、ドライヤーを2台以上同時に使うことが多い場合、電子レンジや洗濯機なども同時に使う場合は、40Aでもギリギリになる可能性があります。

そのため、2人以上のサロンでは40Aを最低ラインと考え、エアコン2台・ドライヤー2台以上を同時に使う予定がある場合は、50A以上も含めて電気工事業者や電力会社に相談するのがおすすめです。

また、契約アンペア数が40Aでも、コンセント回路の分け方が悪いと、特定の場所だけブレーカーが落ちることがあります。

2人以上で営業するサロンでは、契約アンペア数だけでなく、ドライヤーを使う場所ごとに回路を分けることも大切です。


エアコン2台・ドライヤー2台以上なら40A以上も検討する

サロンによっては、40Aでは不安なケースもあります。

たとえば、次のような場合です。

  • エアコンを2台設置する
  • ドライヤーを2台以上同時に使う
  • ブロワーを長時間使う
  • 電子レンジを頻繁に使う
  • 洗濯機や乾燥機を使う
  • 給湯設備にも電気を使う
  • スタッフを増やす予定がある
  • トリミング室が広い
  • 受付や物販スペースも電気を多く使う

このような場合は、40A以上の契約も検討した方が安心です。

特に、エアコン2台とドライヤー2台を同時に使うようなサロンでは、40Aでも余裕が少ない可能性があります。

開業時は「今の使い方」だけでなく、「将来的にスタッフを増やすか」「トリミング台を増やすか」「犬の受け入れ頭数を増やすか」まで考えておくとよいでしょう。


契約後にアンペア数を変更することはできる?

「開業してみないと、実際の使用量が分からない」という不安もあると思います。

契約アンペア数は、開業後に変更することも可能です。

ただし、変更には電力会社への連絡や、場合によってはブレーカーの交換工事が必要になることがあります。

また、契約アンペアを上げるだけで済む場合もあれば、配線や分電盤の容量が足りず、電気工事が必要になるケースもあります。

特に、内装工事が終わってからアンペア数を上げようとすると、配線のやり直しや分電盤まわりの工事が必要になることもあります。

そのため、開業前の段階で、内装会社や電気工事業者、電力会社としっかり相談し、最初から余裕のあるアンペア数で契約しておくのがおすすめです。

後から足りなくて困るより、最初から少しゆとりを持っておく方が、結果的に手間もコストも抑えられることがあります。


ブレーカーが落ちないために開業前に確認しておきたいこと

トリミングサロンでブレーカーが落ちるのを防ぐためには、開業前に次の点を確認しておくと安心です。

  • ドライヤーを何台同時に使う予定か
  • ブロワーを使うか
  • エアコンは何台設置するか
  • エアコンの対応畳数に余裕があるか
  • 電子レンジを置くか
  • 洗濯機や乾燥機を使うか
  • 給湯設備に電気を使うか
  • ドライヤー用のコンセント回路を分けているか
  • 延長コードやタコ足配線に頼らない設計になっているか
  • 将来的にスタッフやトリミング台を増やす予定があるか

特に大事なのは、「契約アンペア数」と「コンセント回路」の両方を見ることです。

契約アンペア数だけを大きくしても、ドライヤーを使うコンセントが同じ回路に集中していれば、ブレーカーが落ちる可能性があります。

逆に、回路をきちんと分けていても、契約アンペア数そのものが足りなければ、サロン全体のブレーカーが落ちてしまいます。

この2つはセットで考えましょう。


よくある質問(FAQ)

Q1. アンペア数が足りないとどうなりますか?

A. ドライヤーやエアコンなどを同時に使ったときに、契約アンペア数の上限を超えると、ブレーカーが落ちて電気が止まります。

施術中にブレーカーが落ちると、わんちゃんを濡れたまま待たせることになり、お客様にも迷惑がかかります。

これを防ぐために、ゆとりを持ったアンペア数で契約しておくことが大切です。

また、契約アンペア数が足りていても、同じコンセントや同じ回路にドライヤーを集中させると、その回路だけブレーカーが落ちることもあります。


Q2. 1人サロンなら30Aで足りますか?

A. エアコン1台・ドライヤー1台で営業する小規模な1人サロンなら、30Aでも足りることが多いです。

ただし、トリミング室と受付でエアコンを2台使う場合は、1人サロンでも40Aを選んでおく方が無難です。

ドライヤー1台で約12〜15A、エアコン2台で約10A以上、さらに照明・冷蔵庫・パソコン・レジなどが加わるため、30Aでは余裕が少なくなります。

電子レンジや洗濯機を同時に使う可能性がある場合も、40Aを検討した方が安心です。


Q3. エアコン2台なら何アンペアが必要ですか?

A. トリミング室と受付でエアコンを2台使う場合は、1人サロンでも40Aが無難です。

エアコン2台に加えて、ドライヤー、照明、冷蔵庫、パソコン、レジなどを同時に使うため、30Aではギリギリになる可能性があります。

特に夏場は、ドライヤーの熱でトリミング室が暑くなりやすく、エアコンの負荷も高くなります。

2人以上で営業し、エアコン2台・ドライヤー2台以上を同時に使う場合は、40Aでも余裕が少ないことがあるため、50A以上も含めて電気工事業者や電力会社に確認しましょう。


Q4. アンペア数が大きいほど電気代は高くなりますか?

A. アンペア制の地域では、基本料金は契約アンペア数が大きいほど高くなります。

ただし、実際に使った電力量に応じてかかる従量料金は、アンペア数を上げても基本的には変わりません。

つまり、大きく契約したからといって、使った分の電気代そのものが増えるわけではありません。増えるのは、主に毎月の基本料金です。

ブレーカーが落ちて施術が中断するリスクを考えれば、基本料金の差は必要な保険と考えてもよいでしょう。


Q5. 1,500Wのドライヤーは何アンペアですか?

A. 100Vで使う場合、1,500Wのドライヤーは約15Aです。

計算の目安は、消費電力を100で割ることです。

たとえば、1,200Wなら約12A、1,500Wなら約15Aになります。

一般的なコンセントは15Aまでが目安なので、1,500Wのドライヤーは、それ1台でコンセントの上限に近い電力を使います。

同じコンセントで、ほかの電力の大きい機器を同時に使うのは避けましょう。


Q6. ドライヤー2台を同時に使うなら何アンペア必要ですか?

A. 1,200Wのドライヤー2台なら約24A、1,500Wのドライヤー2台なら約30Aが目安です。

ただし、実際にはエアコン、照明、冷蔵庫、パソコン、電子レンジなども同時に使います。

そのため、ドライヤー2台を同時に使うサロンでは、30Aでは足りない可能性があります。

2人以上で営業する場合は、最低40Aを目安に考えると安心です。

ただし、エアコンが2台ある場合や電子レンジを同時に使う場合は、40Aでもギリギリになることがあります。必ず電気工事業者や電力会社に確認しましょう。


Q7. 40A契約ならドライヤーを何台まで使えますか?

A. 単純計算では、1,200Wのドライヤー3台で約36A、1,500Wのドライヤー3台で約45Aになります。

ただし、サロンではドライヤー以外にも、エアコン、照明、冷蔵庫、パソコン、レジ、バリカン、電子レンジなどを同時に使います。

そのため、40A契約だからといって、必ずドライヤーを3台使えるとは限りません。

私のサロンでは、40A契約で20畳対応の家庭用エアコン1台とドライヤー3台を同時に使ってもブレーカーが落ちたことはありません。

しかし、これはあくまで私のサロンの環境での話です。エアコンの台数や機種、ドライヤーの消費電力、回路の分け方によって結果は変わります。

複数台のドライヤーを使う予定がある場合は、契約アンペア数だけでなく、コンセント回路も含めて電気工事業者に確認しましょう。


Q8. ドライヤーとブロワーで消費電力は違いますか?

A. 大きくは変わりません。

ハンドドライヤー、大型ドライヤー、ブロワーのいずれも、おおよそ1,200W〜1,500W程度のものが多いです。

タイプによる消費電力の差は小さいため、電力計算では「何台同時に使うか」の方が重要になります。

ドライヤー1台なら30Aでも足りることがありますが、2台以上同時に使うなら40A以上を検討した方が安心です。


Q9. 関西などkVA表示の地域はどう考えればいいですか?

A. 100V換算では、10A=約1kVA、30A=約3kVAが目安です。

たとえば、30A相当なら約3kVA、40A相当なら約4kVA、50A相当なら約5kVAというイメージで考えるとわかりやすいです。

ただし、kVA契約では、契約メニューや設備容量の考え方が地域・電力会社によって異なります。

関西電力など、kVA表示の地域で開業する場合は、電力会社や電気工事業者に「トリミングサロンで使う機器」と「同時に使う台数」を伝えたうえで、必要な契約容量を確認しましょう。


Q10. 開業後にアンペア数は変更できますか?

A. 変更は可能です。

ただし、電力会社への連絡や、場合によってはブレーカーの交換工事が必要になることがあります。

また、設備や配線の状況によっては、契約アンペア数を上げるだけでは済まず、分電盤や配線の工事が必要になるケースもあります。

内装工事後の変更は手間がかかることがあるため、開業前に余裕を持ったアンペア数で契約しておくのがおすすめです。


まとめ:エアコン2台なら1人サロンでも40Aが無難

トリミングサロンの契約アンペア数について、解説してきた内容を整理します。

  • エアコン1台・ドライヤー1台の小規模な1人サロンなら30Aが最低ライン
  • トリミング室と受付でエアコンを2台使うなら、1人サロンでも40Aが無難
  • 2人以上のサロンは最低40Aを目安に考える
  • エアコン2台・ドライヤー2台以上を同時に使うなら、50A以上も含めて相談する
  • ドライヤー・ブロワーは1台あたり1,200W〜1,500W程度
  • 1,200Wのドライヤーは約12A、1,500Wのドライヤーは約15Aが目安
  • エアコンは電力負荷が大きくなりやすいため、対応畳数に余裕を持って選ぶ
  • 電子レンジは500W表示でも、実際の消費電力は1,000W以上になることがある
  • 関西などkVA表示の地域では、10A=約1kVAを目安に考える
  • 契約アンペア数だけでなく、コンセント回路の分け方も重要
  • ドライヤーを複数台使う場合は、同じコンセントや同じ回路に集中させない
  • 最終的には必ず内装会社・電気工事業者・電力会社に相談して決める

電気の契約は、開業準備の中では地味な項目です。

しかし、ここを間違えると、ブレーカーが頻繁に落ちて営業に支障が出る可能性があります。特にトリミングサロンでは、ドライヤーやエアコンを同時に使うため、一般的な店舗よりも電気の使い方に注意が必要です。

アンペア数は、ギリギリで節約するより、ゆとりを持って契約しておく方が安心です。

特に、トリミング室と受付でエアコンを2台使う場合は、1人サロンでも40Aを選んでおく方が無難です。

また、契約アンペア数だけでなく、ドライヤーを使うコンセントの回路を分けることも忘れないようにしましょう。

エアコンやドライヤーの台数、お店の広さ、スタッフ数によって適正なアンペア数は変わります。開業前に内装会社や電気工事業者、電力会社としっかり相談しながら決めてください。

開業準備の全体像を体系的に知りたい方は、以下の完全マニュアルもあわせて参考にしてみてください。

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