未経験からトリマーを目指す場合、通信講座で勉強をしてトリマーを目指す方も少なくないかと思います。
とくに、大学に行ったけどトリマーの夢が諦めきれなかったり、社会人になって働き出したけどトリマーとして働きたいと思った方の相談が多く、時間的にゆとりがないけど、通信講座であれば時間が作れそうといった理由でトリマー育成の通信講座を検討される方が多いです。
そこで、元トリマーでトリミングサロンを経営している著者が、通信講座で学んでトリマーになれるのかを解説します。
トリマー育成の通信講座はあまり意味がない
結論から言うと、トリマー育成の通信講座ではカット技術が身につかないので、選択肢として入れないことをオススメします。
トリマーは犬のシャンプーやカットをすることがメインの仕事となるので、通信講座だけではカットの知識を得ることはできても、実際にカットができる知識が身につくことは難しいでしょう。
犬の知識を勉強するためにはいいが…
もちろん、犬に関する知識が全くないよりは、通信講座で犬の骨格やカットの注意点などを学んだ方が、実践を学ぶにあたっては多少有利にはなるかもしれません。
しかし、未経験から募集をしているトリミングサロンであれば、通信講座の知識などはあればほんの少しだけプラスに働きますが、基本的には未経験と変わらない扱いになると思います。
カット技術は実技練習が少ないと向上しない
トリマーにの仕事においてカット技術の重要度は高いので、カットの練習をほぼすることができない通信講座は資格を取得してもトリマーとして名乗れるレベルになることはできないでしょう。
カット技術の向上の近道は、どうやったら上手くなれるのかを思考して、さらにカットの数をこなすことです。
カット研修がある通信講座もあるが…
カット研修がある通信講座もあるようですが、それであれば最初から未経験でも求人募集をしているトリミングサロンを探す方がお金を貰いながら学ぶことができます。
カットに限らず、爪切り一つとっても、数をこなさないと上手くなりません。
年に数回程度の実技研修では技術の上達は難しいでしょう。
最後にもご紹介をしていますが、独学で学ぶと決めた方で、犬の知識を学ぶという目的であれば、通信講座を検討してもいいかもしれません。
トリマーの資格はあまり意味がない
通信講座やトリマー専門学校を卒業をして貰える資格は、あくまでその団体が発行している資格なので、あまりカットが上手くなくても取れてしまう資格ばかりです。
そのため、トリミングサロン経営者もトリマーの資格は基本的には重要視しておらず、実際のカット技術を見て確かめるケースが多いです。
トリマーの資格で一番信頼度が高いのがJKCのトリマーライセンス
唯一、トリマーの資格の中でもJKCのライセンスに関しては認知度が高いので、トリマーにとっては唯一信頼できる資格です。
そのため、資格取得をして就職に有利にしたい場合は、JKCのライセンスを取得することをオススメします。
JKCラインセンスについて(外部リンク)
トリマーの現実
トリマー専門学校に2年通ったとしても、1人で全てを任せられるほどの新卒トリマーはほぼいません。
もし新卒から1人でトリミングの全てを任せているのであれば、多くの場合は人手不足により無理やり回しているトリミングサロンの可能性が高いです。
週に2〜4回くらいトリミングの実技がある学校で実際にカット練習をしても、卒業をしてから即戦力にはならないくらい、トリミングというのは高度な技術職です。
2年も学んでも就職してから一人前のトリマーとして1人でトイプードルのカットが仕上げられるようになるのに2〜3年程度はかかります。
上記のことから、通信講座で数ヶ月学んだとしても、トリマーとして名乗れるレベルになることは難しいです。
トリマーになるための3つの選択肢
・トリマー専門学校
・トリマー塾
・未経験から求人募集をしているトリミングサロンを探す
・独学で勉強をする
通信講座でトリマーを目指すのであれば、上記3つのうちあなたに一番あった方法を選択するのがオススメです。
トリマー専門学校でトリマーを目指す
トリマーになるための1番の近道はトリマー専門学校へ通うことです。
トリマー専門学校を卒業をすれば、新卒募集をしているトリミングサロンへの就職の難易度はかなり低くなります。
しかし、平日は毎日学校に通う必要があり、2年間で数百万円の諸経費がかかるので、社会人から通い直すことのハードルは高い選択肢になるかと思います。
お金と時間の都合がつくのであれば、トリマーになる一番オススメな選択肢
私がトリマー専門学校に通っていたときには、大学を辞めてトリマー専門学校に入学をしなおした生徒もいたので、大学からトリマーとして専門学校に通うのであれば、時間の融通がはお金の都合さえつけばクリアできるかと思います。
学校によっては看護やしつけなどの授業があるトリマー専門学校もあるので、トリマーとして幅広い知識を得るといった点では、トリマー専門学校はおすすめの選択肢と言えるでしょう。
トリマーの仕事はただカットをするだけではなく、飼い主さんと愛犬が暮らしやすくサポートすることも大切な仕事で、しつけや犬の病気の知識など幅広い知識がある方がトリマーとして活躍しやすいです。
トリマー専門学校の選び方
【トリミングサロン経営者が解説】後悔しないトリマー専門学校の選び方
トリマー塾でトリマーを目指す
社会人の方でトリマーを目指す方はトリマー塾からトリマーを目指すのがオススメです。
平日は仕事をしながら、土日などを使ってトリマーとしての基礎を学ぶことができます。
また、トリマー専門学校に火曜よりもコスト的には安いので、トリマー専門学校ではなくトリマー塾で週5日通ってトリマーを目指す未経験の方も少なくありません。
専門学校に比べるとカット重視にはなってしまう
ただ、やはりカット中心になってしまうので、病気の知識やしつけの知識など、犬に関する幅広い知識を身につけたい方は、トリマー専門学校に通う方がいいと思います。
トリマー塾にもよりますが、限られた時間の中でトリマーとしての知識や技術を学ぶので、早くトリマーとして活躍したい人にはオススメです。
私の知り合いのトリマーさんは、1年間トリマー塾に通った後に自宅トリミングサロンを開業をして、順調に集客を成功させています。
ただ、塾選びはとても大切なので、実際に卒業したらどの程度のカットができるのかを、入学前に見ておくのがオススメです。
未経験から求人募集をしているトリミングサロンを探す
時間もお金も節約をしてトリマーになる方法が、未経験を募集しているトリミングサロンです。
最近のトリミングサロンは人手不足のことも多く、猫の手も借りたいトリミングサロンもあるようです。
そのため、経験不問で未経験からトリマーとして育成をしてくれるトリミングサロンを探すことも選択肢の一つになるかと思います。
未経験からトリマーとして育成をしてくれうよなトリミングサロンは、かなり限られているので、地元のトリミングサロンで未経験で募集をしていなければ、トリマー専門学校かトリマー塾の選択肢になってしまいます。
未経験から募集しているトリミングサロンによっては…
未経験からトリマー募集をしているようなトリミングサロンの中には、人手不足で教える側も知識や技術が不足しているケースもあります。
未経験としてトリマーになれたとしても、技術的にイマイチのため、想像していたトリマーとはかけ離れてしまうこともあるでしょう。
また、トリマー募集とはいいつつ、カットではなくカット前の爪切りやシャンプーブローのみしかやらせてもらいないこともあるので、実際にカットまで教えてくれるのかを確認しておきましょう。
最終手段としての選択肢
この未経験から求人募集をしているトリミングサロンは、トリマー専門学校やトリマー塾に通う時間や費用が捻出できない方向けの最終手段の方法だと思ってください。
地方だとトリマー人材が極端に少ないため、未経験からでも探せばあるかもしれません。
独学で勉強をする
独学は一番ハードルが高いですが、独学でトリマーになった方も少なくはありません。
もちろん、ハードルとしては一番高いですが、頑張り次第ではトリマーになれるでしょう。
犬の知識を学ぶための選択肢としての通信講座であれば、受講を検討してもいいかもしれません。
しかし、カット技術はご自身の頑張りで練習をしなくてはいけないので、その点は注意してください。
独学でも実績を見せれば採用してもらえる可能性が上がる
仮に独学で上達をしたのであれば、カットをした実績などを写真で撮影などしておけば、面接の時に具体的な実績としてみてもらえれば、カット技術によっては採用される確率も上がります。
インスタやYouTubeで情報発信しているトリマーさんから学ぶ
最近ではインスタやyoutubeなどでトリミングの仕方やコツなどの情報を発信しているトリマーさんも多くいらっしゃるので、その方達の情報を見て学び実践をすることで独学でも上手くなる可能性はあります。
まとめ
未経験からトリマーを目指すには、通信講座から学んでトリマーを目指す方は少なくありません。
しかし、トリマーにとって重要なカット技術は数をこなさなければ上手くなることは難しいでしょう。
お金と時間に余裕がある方はトリマー専門学校、お金にゆとりがない方はトリマー塾、お金も時間も捻出できない方は未経験から募集をしているトリミングサロンの3パターンがあります。
この3つのパターンがトリマーになる近道だと思うので、あなたにあった選択肢を選んでみてください。
コメント