当店では送迎はやっていません。
正直、開業当初はスロースタートだったので送迎をやろうか考えた時期もありましたが、結局はやらずに営業を続けて来れています。
結論から言えば送迎やホテルはやらなくて正解でした。
もちろん、メリットデメリットがあるので、デメリットよりメリットが上回るのであれば導入をした方がいいです。
トリミング送迎のメリット・デメリット
トリミングサロン送迎のメリット
・送迎でしか頼まないお客様を掴むことができる
・お客様の移動の負担を少なくできる
トリミングサロン送迎のデメリット
・往復の送迎時間がかかる
・送迎中にうんちやおしっこなどで汚れるリスクがある
・車両費、ガソリン代、車検代、駐車場代、保険料などのコストがかかる
トリミング送迎なしとありの時間単価について
1頭あたりの時間単価を送迎なしと送迎ありで比較してみましょう。
単価7,000円で送迎なしの場合
トリミング時間が2時間で7,000円
10分単価580円
単価7,000円で送迎あり(往復1,000円)の場合
トリミング時間2時間+送迎時間30分=8,000円
10分単価530円
単純に10分50円の差になり、2時間で600円も差が生まれます。
送迎費用1,000円をいただいたとしても、実質送迎のトリミングは600円引きと一緒ということです。
もちろん、送迎がなければ来なかったお客様が大勢いるのであれば、実質600円の値引きだったとしても売上が作れるわけですが、時間単価は低くなってしまうので生産性は低くなってしまいます。
トリミングサロンにおける600円も単価が下がるというのはかなりのインパクトです。
同じ7,000円でトリミングを行ったとしても、上記単価であれば6,400円の時間単価になってしまいます。
もちろん、送迎しか頼まないというお客様が増えれば、値引きをしても売上が伸びるからいいという考え方もできるかもしれませんが、売上を伸ばすために時間効率を下げる施策はなるべく避けるべきだと思っています。
ただでさえトリミングの料金というのは専門的でかつ高度な職業にも関わらず時間単価が低く、さらに時間効率を下げてしまうのはどこかで歪みが生まれてしまいます。
トリミング送迎時間にも隠れたコストがある
単純な時間コスト以外にも車両代、ガソリン代、車検代、駐車場代、保険料などの隠れたコストを送迎にかかる経費がかかるので、さらに利益が少なくなります。
この隠れたコストを意識しないで、売上が増えると思って送迎を始めてしまうと思うように売上が伸ばせない壁にぶつかってしまいます。
送迎を始めるコスト
初期費用
車両代…50万円
ランニングコスト
車両代…10万(5年で乗り換えるとして)
駐車場代…12万
保険代…3万
車検代…6万(2年毎を1年分のコストとして計算)
ガソリン代…12万
1ヶ月あたりの送迎固定費…3.58万
年間コスト…43万
上記のコストがかかると仮定すると、毎月3.5万ほどが送迎を始める費用としてかかります。
駐車場代は店舗敷地内で無料で止められるなどということがあればコストは下がりますし、都心であればこの金額よりも高くなるかと思います。
ただでさえ、送迎をすることで時間単価が下がってしまうのに、送迎をやる上での隠れたコストがさらにかかるとなれば、実質の利益はさらに下がってしまいます。
効果的な送迎方法
1頭ごとに送迎を行う場合は非常に効率が悪くなります。
そのため、送迎をするなら多くのお客様を一気にルートで回って送り迎えする方式であれば採算は取りやすくなります。
午前中に1回まとめて送迎をして、昼間にお客様のもとにお送りして、そこから午後のお客様をピックアップして、夕方にまとめてお送りするという形で、送迎の行き来をなるべく最小限にすることがおすすめです。
また、曜日や奇数偶数などでルールを決めて、水曜日は〇〇方面、木曜日は○○方面と送迎に行くルートをまとめてしまうと言うのもいいかもしれません。
中途半端にやるのであれば生産性が悪くなるのでやめた方がいいですし、送迎中心にするのであれば効率はそれなりに高くはなるかと思います。
まとめ
個人のトリミングサロンであれば、送迎をしなくても集客できるトリミングサロンを作るべきだと感じています。
送迎以外で魅力的なお店づくりをして、わざわざ足を運んでトリミングをして欲しいと思ってもらえるトリミングサロンを目指しましょう。
コメント