トリミングサロンを経営していて、「集客がうまくいかない」「新規のお客様が増えない」「リピーターが定着しない」と悩んでいる方は本当に多いです。
集客は、トリミングサロン経営における最大のテーマと言ってもいいかもしれません。カット技術がどれだけ高くても、お客様が来なければ売上は立ちません。
私自身、和歌山県と東京世田谷区のDOG SALON FREESIAで、2店舗のトリミングサロンを経営してきました。和歌山の1店舗目は集客に苦戦した時期もありましたが、世田谷の2店舗目では開業から1年ほどで約4週間待ちのお店になっています。
経営の傍ら、Instagramではトリマーさん向けに独立開業や経営のリアルを発信していて、現在5,500人以上のトリマーさんにフォローしていただいています。
これまでに1,000件以上の独立開業相談を受け、トリミングサロン専門のホームページ作成サービスでも140件以上のお店をサポートしてきました。
その中で見えてきたのは、集客がうまくいくお店とそうでないお店には、明確な共通点があるということです。
この記事では、トリミングサロンの集客について、新規集客とリピーター集客の両方の仕組みを、実体験をもとに解説していきます。読み終わるころには、自分のお店で何から始めればいいかがはっきりしているはずです。
まず結論:トリミングサロン集客で最初にやること
トリミングサロンの集客で最初に整えるべきことは、以下の7つです。
| やること | 目的 |
|---|---|
| ホームページで強み・料金・予約方法を伝える | 検索からの新規予約につなげる |
| Googleビジネスプロフィールを整える | 地域検索・Googleマップから見つけてもらう |
| Instagramで世界観を発信する | お店の雰囲気や仕上がりを伝える |
| 予約空き情報を見せる | 予約しやすくし、人気感も伝える |
| スタンプカードや次回予約でリピートを促す | 来店頻度を上げる |
| LINEで相談・予約導線を作る | 一度来たお客様とつながり続ける |
大切なのは、どれか1つだけを頑張ることではありません。
新規のお客様に見つけてもらう導線と、来店後にリピートしてもらう導線をセットで作ることです。
ホームページだけ、Instagramだけ、Googleマップだけを頑張っても、集客は安定しません。逆に、これらがつながってくると、新規のお客様が入り、来店後にリピーターになり、少しずつ予約が埋まる状態を作れるようになります。
トリミングサロンの集客で押さえるべき2つの軸
集客の話をすると、多くの方が「新規のお客様をどう増やすか」だけに意識が向きがちです。
もちろん、新規集客は大切です。新しくお店を知ってもらわなければ、売上は増えていきません。
ただ、本当に安定したトリミングサロンを作るには、新規集客とリピーター集客の両方の仕組みが必要です。
新規集客だけに頼ると、広告費や労力がかかり続けます。新規が止まった瞬間に、売上も落ちてしまいます。
逆にリピーター集客だけだと、自然減で少しずつお客様が減っていき、いずれ売上が下がります。
理想は、新規のお客様を継続的に取り込みながら、来てくれた方をリピーターに育てていく流れを作ることです。
ペットサロンの集客で安定して伸びているお店は、例外なくこの両輪が回っています。
集客で毎月見るべき数字
集客を改善したいなら、「なんとなくお客様が少ない」と感覚で判断するのではなく、毎月の数字を見ることが大切です。
最低限、以下の数字は確認しておきましょう。
| 見る数字 | 何が分かるか |
|---|---|
| 新規客数 | 新しいお客様を獲得できているか |
| 来店経路 | ホームページ・Instagram・Googleマップのどこから来ているか |
| リピート率 | 一度来たお客様が定着しているか |
| 次回予約率 | 来店後に次の予約につながっているか |
| 予約待ち期間 | 需要に対して予約枠が足りているか |
例えば、新規客数が少ないなら、ホームページ・Instagram・Googleビジネスプロフィールを見直します。
新規は来ているのにリピートしないなら、接客、仕上がり、次回予約の案内、スタンプカード、LINEでのフォローを見直します。
予約待ちが長くなっているのに売上が伸びないなら、単価設定やメニュー構成を見直すタイミングかもしれません。
このように数字を見ると、「何となく集客が悪い」ではなく、「どこを改善すべきか」が分かるようになります。
集客は感覚だけで判断すると、打ち手を間違えやすいです。毎月の数字を見ながら、原因を分けて考えることが大切です。
新規集客の3本柱
新規集客で押さえるべき柱は3つです。
- ホームページ
- Googleビジネスプロフィール(MEO)
この3つを揃えるだけで、新規集客の土台はかなり整います。
それぞれ役割が違うので、順番に解説していきます。
ホームページ:集客の中心拠点
トリミングサロン専門のホームページを140件以上作ってきた経験から言うと、集客がうまくいくお店のホームページには共通点があります。
それは、料金表が中心ではなく、お店のコンセプトと強みが中心になっていることです。
多くのトリミングサロンのホームページは、料金表を一番目立つ場所に置いて、サービス内容を箇条書きで並べているだけになっています。
これだと、お客様は「料金が安いか高いか」でしか判断できなくなり、価格競争に巻き込まれます。
でも、お客様がトリミングサロンを選ぶ基準は料金だけではありません。
例えば、以下のような要素を見ています。
- お店の雰囲気
- トリマーの人柄
- 犬への接し方
- 写真の可愛さ
- カットの仕上がり
- 初めてでも安心できるか
- 自宅から通いやすいか
ホームページでこれらをきちんと伝えられれば、価格が多少高くても「このお店に行きたい」と思ってもらえます。
DOG SALON FREESIAで都内相場より高めの単価設定でも予約をいただいているのは、ホームページとInstagramでお店の世界観を徹底的に伝えているからです。
和歌山の1店舗目も、開業当初は集客に苦戦しましたが、お店のコンセプトと強みを発信することを徹底した結果、最終的にはトリマー3名体制で2ヶ月先まで予約が埋まる繁盛店になりました。
都心でも地方でも、ホームページで「お店の強みをきちんと伝える」というやり方は変わりません。
実際、和歌山の1店舗目では、予約が2週間待ちから2ヶ月待ちへと伸びていく過程で、年間売上が前年比300万円以上増えた年もありました。
カット技術そのものが急に変わったというより、ホームページ・Instagram・予約導線・リピーター施策といった仕組みを整えたことが大きかったと感じています。
HP作成のお客様でも、カット技術に不安があったオーナー様が「犬への優しさ」を軸にしたコンセプトで発信した結果、開業から3ヶ月で2週間待ちのお店になった事例があります。
共通しているのは、料金やテクニックではなく、お店の本質的な強みを言語化して届けたという点です。
予約空き情報を掲載して「予約が入っているお店」だと伝える
ホームページでは、料金表やメニューだけでなく、予約空き情報を掲載することも集客につながります。
予約空き情報を載せる一番の目的は、お客様にとって「いつ予約できるか」が分かりやすくなることです。
電話やLINEで問い合わせる前に空き状況が見えるだけでも、予約までのハードルは下がります。
さらに、予約空き情報にはもう一つの効果があります。
それは「このお店はちゃんと予約が入っているお店なんだ」と伝えられることです。
例えば、2週間先まで予約が埋まっている状態がホームページ上で分かれば、新規のお客様にも「多くの飼い主さんに選ばれているサロンなんだ」と間接的に伝わります。
人は、ガラガラのお店よりも、ある程度予約が入っているお店に安心感を持ちやすいものです。
飲食店で行列ができていると「人気店なのかな」と感じるのと同じで、トリミングサロンでも実際の予約状況を正直に見せることで、安心感や信頼感につながります。
ただし、嘘の満席感を演出するのは逆効果です。
あくまで実際の空き状況を分かりやすく掲載し、お客様の利便性を高めることが前提です。
その結果として、「予約が入っているお店」という印象が自然に伝わるのが理想です。
集客で失敗したくない方は、私が運営しているトリミングサロン専門のホームページ作成サービスもご活用ください。140件以上の制作実績の中で培った、選ばれるホームページのノウハウを反映した形でご提供しています。
Instagram:お店の世界観を伝える場所
Instagramはトリミングサロンと相性が抜群です。
わんこの写真は見ているだけで楽しいですし、トリミング後のビフォーアフターは「自分の愛犬もこんな風にしてほしい」という気持ちを引き出します。
ポイントは、ただトリミング後の写真を投稿するだけではなく、お店の世界観や日常を見せることです。
具体的には、以下のような内容です。
- お店の内装やインテリア
- スタッフがわんこと接している様子
- お客様の声やエピソード
- トリミング前後のビフォーアフター
- フォトブースや季節感のある写真
- 日常の何気ない瞬間
こういうものを織り交ぜることで、お客様は「このお店に行ってみたい」と思うようになります。
写真のクオリティも大事です。
スマホで撮影する場合でも、ポートレートモードを使うと背景がきれいにボケて、雰囲気のある仕上がりになります。
同じ犬を撮っても、通常モードで撮るのとポートレートで撮るのとでは印象がまったく違います。
もう一段上のクオリティを狙うなら、ミラーレス一眼で背景やライティングにこだわった撮影に挑戦してみてください。
投稿のフィードだけでなく、ストーリー機能の活用もおすすめです。
ストーリーは24時間で消えるので気軽に投稿できますし、お店の日常やトリミング中の様子、入荷した新商品など、フィードには載せにくい「リアルなお店の空気感」を伝えるのに向いています。
毎日少しずつでもストーリーを更新していると、フォロワーにとって「いつも近くにいるお店」という感覚が生まれて、来店のハードルがぐっと下がります。
開業前から地域名を入れた発信を始めておくと、開業日にフォロワーゼロという状態を避けられます。
これは集客のスタートダッシュにかなり効きます。
Instagramとホームページを連携して、常に更新されている状態を作る
Instagramを頑張って更新しているなら、その投稿をホームページにも活かすのがおすすめです。
Instagramとホームページを別々に運用していると、インスタは更新されているのに、ホームページは何ヶ月も変わっていないように見えてしまうことがあります。
これだと、せっかく日々の投稿でお店の雰囲気を発信していても、ホームページ側ではその魅力が伝わりにくくなります。
そこで効果的なのが、Instagramとホームページを連携させることです。
ホームページ上にInstagramの投稿が自動で表示されるようにしておけば、インスタを更新するだけでホームページにも最新の施術写真やお店の雰囲気が反映されます。
これは、新規のお客様にとっても安心材料になります。
ホームページを見たときに、最近のトリミング写真やお店の日常が表示されていれば、「ちゃんと営業している」「最近もお客様が来ている」「雰囲気が分かりやすい」と感じてもらいやすくなります。
特にトリミングサロンは、写真で魅力が伝わりやすい業種です。
Instagramで世界観を発信し、その投稿をホームページにも連携させることで、インスタとホームページの両方を集客導線として活かせるようになります。
Trimalのトリミングサロン専門ホームページ作成サービスでも、予約空き情報の掲載やInstagram連携に対応しています。ホームページとInstagramを連携させて、予約につながる導線を作りたい方は、以下のページをご確認ください。
Googleビジネスプロフィール(MEO):地域検索の入り口
意外と見落とされがちなのが、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)です。
「地域名+トリミングサロン」で検索したときに、Googleマップと一緒に表示される店舗情報のことです。
ここを整備しておくだけで、地域検索からの新規流入が増えます。
MEOがトリミングサロンに効く理由は、お客様が「自宅から通える範囲」でお店を探すからです。
どんなに評判のいいお店でも、車で1時間かかる場所にあったら通えません。
だからお客様は最初から「地域名+トリミングサロン」で検索することが多く、その結果ページの一番目立つ場所に出てくるのがGoogleマップの店舗一覧です。
ここに表示されているお店は、ホームページに辿り着く前の段階で選ばれている、と言っても過言ではありません。
やることはシンプルです。
- 店舗情報(営業時間・住所・電話番号・サービス内容)を正確に登録する
- お店の外観・内観・トリミング風景・スタッフ・施術例の写真を10枚以上アップする
- 週1回程度のペースで投稿を更新する
- 営業日や営業時間の変更があればすぐに反映する
ホームページとInstagramと並ぶ、第3の集客チャネルとして整えておきましょう。
特に開業初期は、ホームページのSEOが育つまでに時間がかかるので、Googleビジネスプロフィールの整備は早めに行うのがおすすめです。
リピーター集客:来店頻度を上げる仕組みづくり
新規集客の土台ができたら、次はリピーター戦略です。
ここで意識してほしいのは、リピーターは「待っていれば自然に増える」ものではなく、仕組みで作るものだということです。
DOG SALON FREESIAでは、ある仕組みを導入したことで、既存のお客様の来店頻度が約2倍になりました。
約4週間待ちの状態を維持できているのは、この仕組みが大きく寄与しています。
スタンプカードで来店頻度を2倍にした実例
その仕組みとは、スタンプカードです。
「なんだスタンプカードか」と思った方もいるかもしれません。
でも、よくあるトリミング料金の割引特典のスタンプカードではありません。
DOG SALON FREESIAのスタンプカードは、以下のような設計にしました。
- 1年間の有効期限
- 24回で全てが貯まる
- 1ヶ月に1回のカット+クイックシャンプーで24回に到達する設計
特典は、トリミング料金の割引ではなく、お客様が本当に喜ぶものを設定しています。
ここがとても大事です。
トリミング料金の割引は慎重に考える
なぜトリミング料金の割引特典をおすすめしないのかというと、自分のお店のサービス価値を自分で下げてしまうことになるからです。
割引で勝負すると、お客様は他店と比較するときに料金で判断しやすくなります。
より安いお店が出てきた瞬間に、乗り換えられる可能性も高くなります。
価格競争に巻き込まれるお店は、長期的には苦しくなりやすいです。
そうではなく、お店のブランド力やサービスの本質的な価値で繋がってもらうことが大事です。
料金は据え置きで、特典でお店との絆を深める設計にする。
これがリピーター戦略の基本です。
愛犬オリジナルカレンダーという特典
DOG SALON FREESIAのスタンプカードの特典の一例は、月1回の来店で年間12回来てくれた方への愛犬オリジナルカレンダーです。
これがなぜ刺さるかというと、飼い主さんにとって愛犬のオリジナルカレンダーは「お金を出しても欲しい」と思えるくらい価値があるものだからです。
しかも、もらったカレンダーは1年間家に飾ることになります。
つまり、毎日お店のことを思い出してもらえます。
「来年もカレンダーを作るために、今年も月に1回通おう」という動機にもなります。
これは、料金割引では絶対に作れない種類のロイヤリティです。
特典を設計するときの考え方は、「お店のコストを抑えること」ではなく、「お客様が心から喜ぶこと」を最優先にすることです。
そこを間違えなければ、リピーター戦略は機能しやすくなります。
LINEや次回予約で「次につながる導線」を作る
リピーターを増やすには、来店後に次へつながる導線を用意することも大切です。
例えば、以下のような仕組みです。
- お帰りのときに次回予約を提案する
- LINE公式アカウントに登録してもらう
- 次回のおすすめ来店時期を伝える
- キャンセル枠や空き状況をLINEで案内する
- 季節ごとのケアやキャンペーン情報を届ける
一度来てくれたお客様に、何も案内しなければ、そのまま間が空いてしまうことがあります。
特にトリミングは、飼い主様が「そろそろ行かなきゃ」と思ったタイミングで予約することも多いです。
だからこそ、お店側から次の来店タイミングを分かりやすく伝えることが重要です。
次回予約、LINE、スタンプカードを組み合わせることで、来店頻度を上げやすくなります。
「集客がうまくいかない」と感じたときに見直すこと
ここまでの仕組みを実践しても、すぐに結果が出るわけではありません。
集客は積み重ねなので、最低でも3ヶ月から半年は続ける必要があります。
それでも「お客様が来ない」と感じたときは、以下の3つを順番に見直してください。
1. お店の強みが言語化できているか
お客様目線で「このお店ならではの良さ」を3つ挙げられますか?
これが曖昧だと、ホームページもInstagramも「どこにでもあるトリミングサロン」になってしまい、選ばれません。
強みは「カットが上手い」だけではありません。
例えば、以下のようなものも強みになります。
- 犬への優しさ
- 写真のクオリティ
- 店内の清潔感
- 待ち時間の快適さ
- 怖がりな子への対応
- シニア犬への配慮
- 特定犬種のカットが得意
- 飼い主様への説明が丁寧
他店と比べてあなたのお店が一番得意なことが、強みです。
2. ホームページとInstagramでその強みが伝わっているか
強みが言語化できていても、それがお客様に伝わっていなければ意味がありません。
ホームページのトップページを見たときに、お店の強みが3秒で分かるようになっているか。
Instagramを開いたときに、お店の世界観が伝わってくるか。
この2つは必ず確認してください。
伝わっていなければ、いくらアクセスがあっても予約には繋がりません。
3. 来店したお客様にリピート導線を用意しているか
新規のお客様が来てくれても、リピート導線がなければ一度きりで終わります。
スタンプカード、次回予約の案内、LINE公式アカウントへの登録など、必ず「次に繋げる仕組み」を用意してください。
DOG SALON FREESIAでは、このリピート導線があるおかげで、新規のお客様の8割以上がリピーターになっています。
「もう全部やっているけど、それでも集客がうまくいかない」という方は、第三者の目で見てもらうのが一番早いです。
私もLINEで無料相談を受けていてるので、開業に向けてアドバイスが欲しい方はお気軽にLINEからご相談ください。
注意が必要な集客施策3つ
最後に、相談を受けてきた中で見えてきた、注意が必要な集客施策を3つお伝えします。
どれも絶対にやってはいけないわけではありません。
ただし、目的や使い方を間違えると逆効果になることが多いので注意してください。
1. 目的のない大幅な値引きキャンペーン
集客施策として「初回半額」「期間限定50%オフ」のような値引きキャンペーンを考える方は多いです。
値引きキャンペーン自体が悪いわけではありません。
私自身の経験からすると、やり方次第では十分に有効な選択肢になります。
大事なのは、自分のお店がどの価格帯にいるかで戦略を使い分けることです。
高単価のお店の場合
DOG SALON FREESIAのように、都内相場より高めの単価を設定しているお店では、初回限定の値引きキャンペーンを短期的な集客手段として実施するのは効果的です。
理由は、高単価のお店は「気になるけど、いきなりこの値段は……」と二の足を踏まれやすいからです。
初回だけハードルを下げてあげれば、まずは一度体験してもらえます。
体験してもらえれば、サービスの質や仕上がりに納得して、通常料金でもリピートしてくれる方が増えやすくなります。
もちろん全員が定着するわけではありませんが、母数を増やすという意味では十分に効果があります。
注意点としては、値引きキャンペーンは「短期的な打ち手」と割り切ることです。
ずっと続けるとブランド価値を下げてしまうので、開業初期や新メニュー導入時など、タイミングを絞って実施するのがおすすめです。
通常料金のお店の場合
通常料金で勝負しているお店の場合、値引き率の設定がポイントになります。
おすすめは「割引後の料金が、近隣の競合店の通常料金よりも安くなる」ように設定することです。
例えば、近隣の競合店の通常料金が7,000円で、自店の通常料金が8,000円だった場合。
20%オフのキャンペーンをすると割引後は6,400円になり、競合店より安く見えます。
これだけで「同じくらいの内容なら、まずは安い方に行ってみよう」というお客様を引き込めます。
逆に、10%オフ程度で割引後の料金が競合店より高いままだと、値引きの効果はあまり出ません。
通常料金で勝負するお店ほど、割引率の設定は競合の通常料金を意識して決めるのが大事です。
2. ポータルサイトに依存した集客
トリミングサロン向けのポータルサイトに登録すれば、確かに最初はアクセスや予約が増えます。
ただし、これに頼りすぎると後で苦しくなります。
理由は、ポータルサイト経由で来たお客様は「あなたのお店のお客様」ではなく、「ポータルサイトのお客様」になりやすいからです。
リピートのときも、お客様はポータルサイト経由で予約することが多く、サイト側に手数料を払い続けることになります。
さらに、ポータルサイト側の仕様変更や掲載順位の変動で、一気に集客が止まることもあります。
何より問題なのは、いくら頑張っても「自分のお店の資産」になりにくいということです。
ポータルサイトに広告費を払い続けるのではなく、その分を自分のホームページ・Instagram・Googleビジネスプロフィールに投資した方が、長期的には強くなります。
ホームページもInstagramもGoogleビジネスプロフィールも、一度育ててしまえば自分の資産として残り続けます。
最初の半年〜1年は時間がかかりますが、その先は集客コストをかけずに新規のお客様が来てくれる仕組みに近づいていきます。
ポータルサイトは「一時的なブースト」として割り切って使うならいいですが、メインの集客チャネルにしてはいけないというのが、相談を受けてきた中での結論です。
3. SNSの数だけ闇雲に増やす
Instagram、X、TikTok、YouTube、Threads。
SNSは年々増えていて、「全部やった方がいいんじゃないか」と感じている方も多いと思います。
ただ、トリミングサロンの場合、これは逆効果になることが多いです。
理由はシンプルで、運用が分散して、どれも中途半端になるからです。
SNSは「投稿すれば見てもらえる」ものではなく、「定期的に質の高い投稿を続けて、ようやくフォロワーが増えていく」性質のものです。
1人で経営しているトリミングサロンの場合、トリミングの仕事をしながらSNS運用にかけられる時間は限られています。
その限られた時間を複数のSNSに分散させると、どれも更新が止まりがちになり、結果としてどのSNSからも集客が生まれない状態になります。
トリミングサロンの場合、最初に集中すべきはInstagramです。
理由は3つあります。
1つ目は、犬の写真やビフォーアフターなど、トリミングサロンと相性が良いコンテンツを発信しやすいことです。
2つ目は、Instagramには地域名のハッシュタグや位置情報を使った発信があり、近隣のお客様に届きやすいことです。
3つ目は、ホームページとの連携もしやすく、お店の世界観を伝えやすいことです。
XやTikTokは拡散性が高い一方で、全国の人に届いてしまうことも多く、地域ビジネスでは予約につながりにくいケースもあります。
まずはInstagramに3〜6ヶ月集中して、フォロワー数や投稿スタイルが安定してきたら、次のSNSを足すかどうかを考える。
この順番なら、運用が破綻しにくくなります。
余裕ができたときに足すなら、以下のような形がおすすめです。
- TikTokやInstagramリールで動画にチャレンジする
- YouTubeでカット解説やお手入れ動画を出す
- Threadsで日常の発信を増やす
ただし、「Instagramが安定してから」が大前提です。
集客の本質:お客様目線で考えること
ここまでいろいろな仕組みやテクニックをお伝えしてきましたが、集客の本質はとてもシンプルです。
それは、お客様目線で物事を考えることです。
スタンプカードの特典も、ホームページの作り方も、Instagramの投稿も、すべて「お客様がどう感じるか」を起点に考えれば、自然と正解が見えてきます。
逆に、お店側の都合で「これくらいでいいか」「これは面倒だからやめておこう」と判断していると、お客様には伝わってしまいます。
DOG SALON FREESIAで愛犬カレンダーを特典にしているのも、「自分が飼い主だったら欲しいか?」を真剣に考えた結果です。
お客様が本当に喜んでくれるものを提供すれば、お店との繋がりは自然と強くなります。
集客というと、テクニックやノウハウを探したくなります。
もちろん、ホームページ、Instagram、MEO、LINE、スタンプカードなどの仕組みは大切です。
ただ、その根本にあるべきなのは「お客様がどうしたら安心できるか」「どうしたら喜んでくれるか」という視点です。
この視点があるお店は、長期的に選ばれやすくなります。
お客様の満足度を上げる投資は惜しまない
お客様目線で考えることと並んで大切なのが、お客様の満足度を上げるための投資を惜しまないという姿勢です。
お客様の満足度というと、つい「いい接客」や「質の高いカット」を思い浮かべがちです。もちろんそれも大事ですが、満足度はカット技術だけではありません。可愛い写真を撮ってもらえる、予約が取りやすい、予約のやりとりがスムーズ、会計がキャッシュレスに対応している。こうした一つひとつが、すべてお客様の満足度につながっています。
カット技術は満足度の一部にすぎない、と捉えると、「他に何をすればお客様に喜んでもらえるか」という発想が生まれます。そして、そこで必要になるのが投資です。
ここで意識したいのが、消費と投資の違いです。消費は自分の満足のためだけに使うお金で、そこから新しい価値は生まれません。一方、投資はお客様の満足度を高め、結果としてリピーターやファンを増やし、売上として返ってくるお金です。
例えば、写真のクオリティを上げるためにいいカメラを導入する、写真加工ソフトを使えるようになる、撮影技術を学ぶために本を買う。これらは一見コストに見えますが、お客様に喜んでもらえてファンが増えれば、投資として回収できます。実際、写真にここまで投資しているトリミングサロンは多くありません。だからこそ、積極的に投資することが競合との差別化につながります。
物を買うときも、自分の能力を磨くときも、「これは消費なのか、お客様の満足度を上げる投資なのか」を考えてみてください。お店を成長させるためには、お客様の喜びにつながる投資を惜しまないことが大切です。
集客と売上の関係をもう少し深く知りたい方へ
集客の仕組みが整ってくると、次に気になるのは「売上をどう伸ばしていくか」です。
単価設定や雇用のタイミングについては、こちらの記事で実体験をもとに詳しく書いています。
また、集客と利益率の関係、つまり家賃や経費を引いて手元にいくら残るかについては、こちらが参考になります。
→ トリミングサロンの利益率と原価率|地方と都心で手元に残るお金はどう違う?
これから独立開業を考えている方は、開業前から集客の仕組みを準備しておくことが何より大事です。
→ トリマーが独立するには?決意してから開業までにやることすべて
よくある質問
Q. トリミングサロンの集客は何から始めるべきですか?
A. まずはホームページ、Googleビジネスプロフィール、Instagramの3つを整えることから始めるのがおすすめです。
ホームページはお店の詳しい情報を伝える場所、Googleビジネスプロフィールは地域検索から見つけてもらう場所、Instagramはお店の雰囲気や世界観を伝える場所です。
この3つが整っていない状態で広告やポータルサイトに頼っても、長期的な集客資産になりにくいです。
Q. 集客の効果が出るまでどのくらいかかりますか?
A. 施策によって違います。
GoogleビジネスプロフィールやInstagramは、比較的早く反応が出ることもあります。
一方で、ホームページのSEOは数ヶ月単位で育てるものです。最低でも3ヶ月から半年は継続して改善していく前提で考えましょう。
Q. トリミングサロンはチラシ集客も効果がありますか?
A. 地域によっては効果があります。
特にオープン直後や、近隣への認知を広げたいときには、チラシがきっかけで来店につながることもあります。
ただし、チラシだけで集客を安定させるのは難しいです。
チラシを見た人が検索したときに、ホームページやGoogleマップが出てくる状態を作っておくことが大切です。
つまり、チラシは単体で完結させるのではなく、ホームページやGoogleビジネスプロフィールに誘導する入口として考えるのがおすすめです。
Q. Instagramだけで集客できますか?
A. Instagramだけでも来店につながることはあります。
ただし、集客を安定させるには、ホームページやGoogleビジネスプロフィールとの連携が大切です。
Instagramはお店の雰囲気や世界観を伝えるのに向いていますが、料金、メニュー、アクセス、予約方法などを体系的に伝えるにはホームページの方が向いています。
Instagramで興味を持った人が、ホームページで料金やメニューを確認して予約する流れを作るのが理想です。
Q. リピーターを増やすには何をすればいいですか?
A. 次回予約の案内、LINE公式アカウントでのフォロー、スタンプカードなど、来店後に次へつながる仕組みを用意することが大切です。
待っているだけではなく、リピートしてもらいやすい導線をお店側で作りましょう。
特に、次回の来店目安を伝えることは大事です。
「次は1ヶ月後くらいがおすすめです」と伝えるだけでも、お客様は次の予約を意識しやすくなります。
Q. 値引きキャンペーンはやらない方がいいですか?
A. 値引きキャンペーン自体が悪いわけではありません。
ただし、目的なく大幅な値引きを続けると、価格でしか選ばれないお店になってしまう可能性があります。
開業初期に一度体験してもらうための短期施策として使うのか、新メニューの認知を広げるために使うのか、目的を明確にして実施しましょう。
長期的には、値引きではなく、お店のコンセプトやサービスの価値で選ばれる状態を作ることが大切です。
まとめ|集客は仕組みで作るもの
トリミングサロンの集客は、センスや運ではなく、仕組みで作るものです。
今回の内容を整理すると、以下の通りです。
- 集客には新規集客とリピーター集客の2つの軸がある
- 新規集客では、ホームページ・Instagram・Googleビジネスプロフィールを整える
- ホームページでは料金表だけでなく、お店のコンセプトと強みを伝える
- Instagramでは、お店の世界観や日常を発信する
- Googleビジネスプロフィールでは、店舗情報・写真を整える
- 予約空き情報を見せることで、予約しやすさと人気感を伝えられる
- Instagramとホームページを連携させると、常に更新されている印象を作れる
- リピーターは、スタンプカード・次回予約・LINEなどの仕組みで作る
- 集客がうまくいかないときは、強み・発信・リピート導線を見直す
- 集客の本質は、お客様目線で考えること
新規集客の3本柱を整えて、リピーターを育てる仕組みを用意する。
これだけで、ほとんどのトリミングサロンの集客は大きく改善します。
ただ、この仕組みを1人で全部組み立てるのは大変です。
私自身、和歌山の1店舗目では試行錯誤の連続で、失敗もたくさんしました。
「自分のお店の集客を見直したい」「ホームページやInstagramの改善点を知りたい」という方は、いつでもLINEで相談してください。
1,000件以上の相談実績の中で見えてきたパターンをもとに、あなたのお店に合った改善ポイントをお伝えできます。
開業の全体像をもっと体系的に知りたい方は、以下の完全マニュアルもおすすめです。
→ 【完全マニュアル】トリミングサロン独立開業をするためにやること








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