トリミングサロン開業を目指す方であれば、過去にどんな失敗があったのかを知りたい方もいるのではないでしょうか?
個人的にはトリミングサロン開業には技術や知識がある程度必要で、参入障壁が高く他の業種に比べて潰れにくいと考えています。
しかし、どんな業種でも潰れる時は潰れますし、失敗をするときは失敗をします。
過去の失敗の経験を学ぶことは、未来の失敗を防ぐ教訓になります。
私自身は和歌山と東京の2店舗を経営していて、なんとか営業を続けて来れていますが、トリミングサロンを経営してからの失敗事例をいくつか見たり聞いてきました。
失敗の話はなかなか話したがる人はおらず、失敗の事例を目にする機会というのは少ないかと思います。
私はホームページ作成や独立開業のサポートで多くのトリミングサロンオーナーの方とお話をさせていただいて、数多くの失敗についてお話を伺ってきました。
今回は、その中でもよく見聞きする失敗事例6つと、廃業しないための対策についてお伝えしていきます。
トリミングサロンの廃業率は実際どのくらい?
トリミングサロンの廃業率について明確なデータはありませんが、飲食店などと比べると参入障壁が高い分、急に潰れるという話はそこまで多くは聞きません。
私自身、DMでの相談やホームページ作成のお客様の中で、お店が廃業まで至ったというケースは今のところ聞いたことがありません。
ただ、ホームページ作成のオーナーさんから「近くの店舗が閉店になった」という話はけっこう聞きます。
それが年齢的な引退なのか、集客が原因なのかまではわかりませんが、長年営業を続けていても閉店になるお店は一定数あるということです。
技術や知識があれば絶対に潰れないというわけではないので、過去の失敗事例から学んでおくことは大切だと思います。
トリミングサロンの失敗事例6選
事例1:オーナーがトリマーではないケース
トリミングサロンオーナーがトリマーではないケースは、オーナーと現場の意見が対立しやすく、オーナーの立場が弱くなりやすいです。
これは、現場のトリマーがお店を運営しているという自負があるからこそ、何も知らないオーナーにあれこれ指示を出されたくないということに繋がってしまいます。
そのため、トリミングサロンオーナーがトリマーではない場合、通常の店舗よりも運営のハードルが上がってしまいます。
やはりオーナー自身もトリマーの気持ちを理解をする姿勢こそが、トリマーとオーナーの絆を強める方法なのではないかと思います。
また、オーナーがトリマーではない場合、メインの事業があって別事業としてトリミングサロンを経営するパターンが多いと思います。
しかし、トリミングサロンはトリマーがいるだけで経営として成り立つわけではなく、お客様の満足度を高めることも大切で、本業と同等にオーナーがコミットしないと売上が思うように伸びないケースもあります。
対策としては、トリマー出身ではないオーナーであっても、現場のことを理解しようとする姿勢を持つこと、そしてトリミング業界の特性を学び続けることが大切です。
事例2:トリマーが独立してお客様を引き抜いてしまった
大切に育てたスタッフが独立をしてお店の近くで店舗を構えてお客様を引き抜いてしまったというパターンも本当に多いです。
このケースは何かオーナーと独立したスタッフとの間に揉め事があって対立してしまい、お店の近くで独立をするというパターンや、オーナーが変わったことによりお店の近くで独立をしたという方もいます。
お客様の引き抜きは割とよく聞くケースで、オーナーが許可をしていることもありますが、それは稀で、大体はこっそりと引き抜きをしているケースが多いです。
ただ、トリミングサロンはお客様がトリマー個人についていることが多いので、ある意味では仕方がない部分もあります。
お店としてはスタッフが1名減ってしまうのと同時に、お客様も引き抜かれてしまうので売上としても大ダメージです。
お客様が一人であれば売上的にも軽微なものですが、お客様がお店で最も信頼しているトリマーが引き抜きを行うと、かなりの人数が移動してしまう恐れもあります。
対策としては、事業譲渡をする場合は契約に競業避止義務を盛り込んでおいたほうが安心ですし、普段からスタッフとの関係性を大切にしておくことも大事です。
また、お客様を「トリマー個人につける」のではなく「お店につける」という意識で、お店全体のブランディングや雰囲気作りに力を入れることも有効だと思います。
事例3:トリマーの自己主張が強すぎるケース
オーナートリマーでお客様が望むカットではなく、自分の得意なカットに無理やり持って行ったり、お客様のご要望を全く聞かないオーナートリマーさんもいるようです。
いくらお店の売りのカットがあるとはいえ、お金を支払うのはお客様なので、その決定権はお客様にあります。
また、毛もつれも少しでもあったら追加料金とシビアなようで、サービスに対して不安に思う方もいるようです。
いくら技術的に高い能力を持っていたとしても、気持ちよくサービスを受けることができないならリピーターを増やすことは難しいかと思います。
対策としては、自分がやられて嫌なことはせずに、自分が嬉しいサービスを提供するという目線にたつことが大切です。
技術力に自信があるオーナーさんほど陥りやすいので、お客様の声に耳を傾ける姿勢を意識的に持つようにしてみてください。
事例4:共同経営でうまくいかなくなるケース
共同経営のメリットはリスクを分散することができ、アイディアも2倍になるのでメリットがある一方で、自分で全てをコントロールすることができにくくなります。
例えば、あなたは顧客満足度重視の経営をしたいと思っても、パートナーの方が利益重視の経営を望んでいたら話が平行線になるのは無理もありません。
そのため、どちらか一方が不満を抱えてしまうと、経営が立ち行かなくなってしまいます。
実際に「共同経営が嫌で辞めた」「共同経営をやめて別店舗を開業した」というお話は何件か聞いていて、フラットな関係性ほどストレスを抱えやすくなる印象があります。
もちろん、全ての共同経営のトリミングサロン経営がうまくいかないわけではありませんが、個人的には一人でできるなら一人でやったほうが結果としてはストレスなく経営ができるかと思います。
対策としては、共同経営をする場合は最初の段階で「経営判断の最終決定権を誰が持つか」を明確にしておくこと、そして「揉めた時にどう解消するか」までを契約書に落としておくことが大事です。
事例5:長年何も変化せずに営業し続けているケース
10年近く営業を続けているトリミングサロンも増えてきました。
10年前に開業した当時は一番新しいトリミングサロンで、地域にはトリミングサロンも少なかったはずです。
しかし、長年営業を続けていくと若い人たちの新規開業のトリミングサロンもどんどん増えていきます。
若い人たちのトリミングサロンは新しい知識や行動力があり、色々なことにチャレンジをしているケースが多く、その中で何も変化をせずに経営を続けているトリミングサロンの経営はどんどん厳しくなっているようです。
中には10年前のホームページをそのままずっと使い続けていたり、令和の時代なのにホームページがないというケースもあります。
今の時代はお客様の口コミだけで集客できる時代ではなくなり、お店の強みやコンセプトを明確に発信をしていき、そこで考え方が合うお客様に選ばれる必要があります。
時代は少しずつ変化をしているのに、自分自身が変化をしていなければ、時代に置いていかれるのも当たり前と言えば当たり前です。
時代の変化というのは1年単位だとあまりにも小さすぎて見えにくいものですが、3年後や5年後など長い目で見ると大きな変化につながっています。
なんか変わったなと感じるくらいに時代が変化をしてからお店を変化させるのは遅すぎます。
対策としては、最低でも数年に1回はホームページを見直したり、新しいサービスを試したりと、小さくても変化を取り入れ続けることが大切です。
事例6:頭数をこなす経営に頼り続けるケース
コロナの影響で犬の飼育頭数は一時的に増えましたが、それは短期的な話で、長期的にみれば犬の頭数は減っていくのは既定路線です。
人口が減っていくので当たり前と言えば当たり前ですし、犬より猫の方が現代の伴侶動物として一緒に暮らしやすいというのも事実です。
そのため、人口が減っていき、猫派が増えると考えると、頭数をたくさんこなして売上を作るというトリミングサロンの経営は少しずつ厳しくなっていくかと思います。
ただ、犬が減っても飼い主様が愛犬に支出する金額は年々増加傾向なので、質の高いものや愛犬が喜ぶものなどの支出はそれほど減らないと考えています。
すでに東京などの首都圏ではトリミングサロンも値上げのトレンドになりつつあり、これから数年かけて地方もトリミング料金の値上げの波が来るのではないでしょうか。
対策としては、薄利多売で頭数をこなす経営から、客単価を上げて少ない頭数でも成り立つ経営にシフトしていくことが大事です。
値上げをしてもお客様に来店をしてもらえるようなお店づくりや、お客様の満足度をさらに向上させるための施策が必須になります。
トリミングサロン開業で失敗しないための共通の対策
失敗事例6つを見てきましたが、共通するのは「お客様目線が抜けていること」だと思います。
顧客満足度とはお客様の喜びを追求することです。
今まではわんちゃんを可愛くカットするだけでもお客様がリピーターになっていた時代ですが、これからはカットだけではなくインスタの写真の仕上がりが可愛い店舗が選ばれるでしょうし、さまざまな工夫をしている店舗がやはり強いです。
トリミングサロンはトリマーの待遇が悪く、離職率の高い業界でした。
しかし、これからはトリマーの待遇を上げることで、お客様に質の高いサービスを提供できると思っています。
誰も失敗をしたいと思ってトリミングサロンを開業をしている人はいません。
現実として努力をしてもトリミングサロン開業が思うようにいかなかったり、集客で苦戦をしている店舗も存在します。
ぜひ顧客目線で物事を考えてみて、顧客満足度を追求する経営をしてみてください。
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